WACE第19回世界大会の見どころ(分科会プログラム)
本大会には世界各国からCWIE(産学連携教育)の専門家が集結し、様々な地域の多様なCWIEプログラムについての発表や今後の課題、展望などについてのデイスカッションが行われます。就業力, ライフスキル, 人財育成, 大学での学びの実践, アカデミックとワークプレイスに関する研究, 革新と起業家精神, アジアにおけるCWIE, コミュニティへの貢献,専門家育成, カリキュラム開発のテーマに関連した発表が行われる予定です。
日本からの参加者の皆様に8月19日からの3日間を効果的に活用していただくため、数多くの分科会プログラムの中から、日本における産学連携教育の課題に関連した発表を4つの項目別にご紹介します。
- 異文化環境のなかでも自立的に考え行動できるグローバル人材の育成は、日本にとって喫緊の課題となっています。国際インターンシップは、グローバル人材育成の一つの方法として着目されていますが、実施を検討している大学はさまざまな課題に直面しています。WACE世界大会では、その解決のヒントとなる海外先進校の事例が発表されます。論文発表のほかに、海外学生を受け入れる企業数社によるパネルデイスカッション、海外大学のプログラム事例発表、ならびに、パートナー開拓のためのネットワーキングセッションも実施します。
- CWIEの発展状況や将来の方向性は、国によっても、大学によっても異なります。WACE世界大会は、アジア、アフリカ、欧米における各国の戦略や個々の大学の取り組みを一度に学べる絶好の場です。特に今回は、アジア各国の取り組みを “アジアンセッション” として紹介します。
- CWIEの最終的な目的は、学生の学習の質を高め、学生の成長を促すことです。そのためのカリキュラム開発とプログラムの質の確保は、海外大学においても重要なテーマとなっています。カリキュラム設計からアセスメント、専門人材の育成まで、カリキュラムの充実、質の確保に関する発表の幅は広く、日本の参加者の皆様にも多いに関心をもっていただけます。
- CWIEの設計構築、FDAD、国際インターンシップなどの目的で、WACEメンバー校やWACEのリーダーシップのもとで行われているCWIEの国際連携の事例に関する発表です。自学のCWIE構築、発展のために、国際連携という選択肢を視野にいれて検討している皆様にお勧めです。
※発表内容及びスケジュールは変更される可能性があります。
8月19日(水)
- 同時通訳
- 分科会A
- 8月19日(水)
- 11:45~12:45
- パネルセッション
WACEネットワークにおける国際CWIE-企業の視点から
International CWIE through WACE Network -from corporate perspective
企業はなぜ手間や費用のかかるプログラムを実施して、海外からインターン生を受け入れるのか?企業側の狙いとメリットはなにか?
海外からインターン生を受け入れている日本企業二社と日本人インターン生を受け入れている在タイ米国企業のパネルから、学生を送り出す際に大学が知っておくべき企業の視点を捉える。
- ●ウエスタン・デジタル社(タイ) ●オムロン株式会社 ●曙ブレーキ工業株式会社
- 分科会B
- 8月19日(水)
- 14:15~15:15
- パネルセッション
日加コーオプ・プログラム:日本企業におけるカナダ人学生の成果
The Canada-Japan Co-op Program - proven employability, life-skills, workforce development and professional development results for Canadian students with Japanese employers
カナダ政府の支援を受けてスタートした本プログラムは、20年にわたり800名を超えるカナダ人学生を日本企業に送りだした実績を持つ。優秀かつ意欲的な学生の選抜、学生の事前準備、企業開拓など、国際CWIE運営を行う大学コンソーシアムの成功モデル。
- ●大阪ガス株式会社 ●福井鋲螺株式会社 ●コーオプ学生(大阪ガス研修中)
●日加プログラム卒業生(日本勤務) ●カナダ大使館
- 分科会B
- 8月19日(水)
- 14:15~14:40
- 論文発表
国際コーオプ教育によるグローバル・エンジニアの育成:シンシナティ大学モデル
Developing Global Engineers through International Cooperative Education: A University of Cincinnati Model
海外での企業開拓からプログラム開発・実施、現地フォローまで大学が行う、大学主導モデル。当日はオムロンで研修中の学生の報告もある。
- ●Dr. Gayle G Elliott, University of Cincinnati(米国)
- 同時通訳
- 分科会B
- 8月19日(水)
- 14:15~15:45
- 論文発表
14:15~14:40
タイにおけるCWIEの発展:過去、現在、未来
Development of Cooperative and Work-Integrated Education in Thailand: Looking Back, Looking Now, and Looking Forward
- ●Professor Wichit Srisa-an, Suranaree University of Technology Thailand(タイ)
14:45~15:10
日本におけるCWIEの歴史、現状、今後の課題
History, Present State, and Future Issues of CWIE in Japan
- ●Dr. Yasushi Tanaka, Kyoto Sangyo University Japan(日本)
15:20~15:45
CWIE:シンガポール、南洋理工大学における学生の体験学習およびキャリア開発に不可欠の要素
CWIE An Integral Part of Students Experiential Learning and Career Development at NTU (Nanyang Technological University), Singapore
- ●Dr. Pui-Wah LOH, Nanyang Technological University Singapore(シンガポール)
- 分科会B
- 8月19日(水)
- 14:15~15:15
- ワークショップ
ブリティッシュ・コロンビアにおけるコーオプ教育と他の産学連携教育の比較マトリックス
Comparing Co-operative Education with Other Forms of Work Integrated Education: the BC Comparative Matrix
日本では産学連携教育の充実と参加学生の拡大が求められており、目的に応じた多様なプログラムの開発が課題となっています。ブリティッシュ・コロンビアにおける伝統的なコーオプ教育とその他の多様なCWIEとの比較。
- ●Dr. Nancy Johnston, Simon Fraser University(カナダ)
- ●Dr. Norah McRae, University of Victoria(カナダ)
- ラウンドテーブル・ディスカッション(テーマ別討議)
- 8月19日(水)
- 16:30〜18:00
WACE世界大会企画委員会が選んだ4つのテーマ、「リサーチ」、「テクノロジー」「ヨーロッパネットワーク」、「国際CWIE」の中から、参加者が関心のあるテーマを選び、アイデアや質問、提案を持ち寄って討議を展開します。
❶「WILリサーチの力:CWIEプログラムマネジャー、学部長やディレクターにとっての実践への影響」
The power of WIL Research: Practice Implications for CWIE Program Managers, Deans & Directors
- ●Dr. Maureen Drysdale ●Dr. Kristina Johansson ●Dr. Tracy Bowen ●Professor Yasushi Tanaka
❷「CWIEプログラムにおけるテクノロジーの影響」
Impact of Technology on CWIE Programs
- ●Mr. Shakeel Ori ●Mr. Trevor Naidoo ●Mr. Kris Moodley
❸「ヨーロッパ・ネットワークのためのCWIEの機会を探る」
Exploring CWIE Opportunities for the European Network
- ●Mr. Johannes Haas ●Ms. Kristina Sandström
❹「国際CWIEの機会を探る」
Exploring Intemational CWIE Opportunities
- ●Dr. Gayle Elliott ●Ms. Keiko Saito-Miyakawa
8月20日(木)
- 分科会C
- 8月20日(木)
- 10:45~11:45
- ワークショップ
キトー株式会社とオーストリアの大学とのワーク・スタディ交換プログラム:成功事例と今後の展望
Evolution and delivery of work-study exchange programs between international universities and Japanese companies: Success story and future prospects
日本企業社員の留学とオーストリアの大学生の日本企業でのインターンシップを交換で行うユニークなプログラム。日本企業と海外の大学が共同で行うプログラムでの両者のWin-Winの確保のヒント。
- ●キトー株式会社 ●FH JOANNEUM University of Applied Sciences Austria(オーストリア)
- 分科会C
- 8月20日(木)
- 10:45~11:45
- ワークショップ
国際コーオプ実習における危機管理:カナダ・ブリティッシュ・コロンビア大学の教訓
Managing Risk on International Co-operative Education Work Terms: Lessons Learned from the University of British Columbia, Canada
危機管理は、海外への学生派遣で大学がもっとも重視するポイント。カナダ10数校が参加する日加コーオプ・プログラムの事務局を務めるブリティッシュ・コロンビア大学の長年の経験をベースにしたワークショップ
- ●Ms. Julie E Walchli, University of British Columbia(カナダ)
- ●Ms. Jenny Reilly, University of British Columbia(カナダ)
- 同時通訳
- 分科会C
- 8月20日(木)
- 10:45~12:15
- 論文発表
10:45~11:10
韓国工科大学におけるコーオプ・プログラム(IPP):開発、管理、運営、今後の発展
Case Study of the Design, Operation, and Proliferation of KOREATECH's Co-op (IPP) Program
- ●Dr. Chang-Heon Oh, Korea University of Technology and Education South Korea(韓国)
11:15~11:40
マレーシアにおける産学連携機関を通じた革新的な人材開発の戦略
Innovative Talent Development Strategies Through Industry Centre of Excellence
- ●Dr. Hartini Ahmad, University Utara Malaysia Malaysia(マレーシア)
11:50~12:15
中国におけるコーオプ教育
The Co-operative Education Practicing in China
- ●Dr. Tenggang Xu, Shanghai University of Engineering Science China(中国)
- 同時通訳
- 分科会C
- 8月20日(木)
- 10:45〜11:10
- 論文発表
インドネシアの大学における、WILから始まった学生のエコ企業スタート・アップ活動まで: 学生たちはどこまでいくのか?
From Work-Integrated Learning to Students' Ecopreneurial Start-ups Activity: How far will students go?
- ●Dr. Ratna L Lubis, Telkom University Indonesia(インドネシア)
- 分科会C
- 8月20日(木)
- 10:45~11:10
- 論文発表
WIL実践者のためのオンラインFD・ADモジュールの開発・実践の経験
The experience of developing and delivering an online professional development module for WIL practitioners
- ●Dr. Karsten E Zegwaard, University of Waikato(ニュージーランド)
- ●Dr. Norah McRae, University of Victoria(カナダ)
- ●Ms. Judie Kay, RMIT University(オーストラリア)
- ●Ms. Katharine Hoskyn, AUT University(ニュージーランド)
- ●Dr. Kristina Johansson, University West(スウェーデン)
- 分科会C
- 8月20日(木)
- 11:50~12:15
- 論文発表
英国CWIEの先駆者、サリー大学におけるWILの30年間
Thirty Years of Professional Training (Work-Integrated Learning) at the University of Surrey (UK)
- ●Dr. Neil Ian Ward, University of Surrey(英国)
- 分科会C
- 8月20日(木)
- 11:50~12:15
- 論文発表
シンシナティ大学のコーオプとインターンシップのインフラ計画
The Cincinnati Co-op and Internship Infrastructure Plan
- ●Dr. Kettil Cedercreutz, University of Cincinnati(米国)
- 分科会C
- 8月20日(木)
- 12:20〜12:45
- 論文発表
多次元国際プログラムの構築に向けた大学間連携の活用
Leveraging Intercollegiate Collaboration to Build Multidimensional International Programs
- ●Mr. Christopher S Cooper, University of Cincinnati United States(米国)
- コロキア(グループ別討議)
- 8月20日(木)
- 14:30〜15:45
❶「日本の大学とWACE会員大学との国際大学間連携推進―特別交流セッション」
Exploring Collaborative Opportunities with Japanese Universites
国際インターンシップ、交換留学、教職員交換、共同研究、共同プログラム開発のパートナーを見つける機会
❷「大学学長・副学長セッション」
Vice Chancellors, Provosts, Rectors & Presidents
❸「企業・産業界セッション」
Business & Industry Executives
❹「CWIEプロフェッショナル・セッション(ディレクタ、学部長、マネージャー、コーディネータ)」
CWIE Professionals: Directors, Deans, Managers and Coordinators
❺「CWIE研究者セッション」
CWIE Researchers
- 分科会D
- 8月20日(木)
- 16:30~17:30
- ワークショップ
日加コーオプ・プログラム:海外派遣事前研修に関する双方向ワークショップ
The Canada-Japan Co-op Program: an interactive workshop on co-op student international pre-departure training
国際インターンシップの学習成果を左右する事前の研修。語学研修のほかにどのような知識や経験が必要なのか。日加コーオプ・プログラムにおける実績をベースとしたワークショップ。
- ●Ms. Jenny J Reilly, The Canada-Japan Co-op Program The University of British Columbia(カナダ)
- 分科会D
- 8月20日(木)
- 16:30~16:55
- 論文発表
産学連携教育の国家戦略にむけて-カナダとオーストラリアにおける事例
Towards a national Work Integrated Learning Strategy in Canada and Australia
- ●Ms. Judie M Kay, RMIT University(オーストラリア)
- ●Dr. Norah McRae, University of Victoria(カナダ)
- 同時通訳
- 分科会D
- 8月20日(木)
- 16:30~17:30
- ワークショップ
WILにおける倫理行動の統合: 多様な制度枠組み、体験、アプローチ
Integration of ethical practice in Work Integrated Learning (WIL): Diverse Institutional Frameworks, Experiences, and Approach
- ●Dr. Anne-Louise Semple, Macquarie University Australia(オーストラリア)
- ●Dr. Leanne Carter, Macquarie University Australia(オーストラリア)
- ●Dr. Kate Lloyd, Macquarie University Australia(オーストラリア)
- ●Dr. Kath McLachlan, Macquarie University Australia(オーストラリア)
- ●Dr. Karolyn White, Macquarie University Australia(オーストラリア)
- 同時通訳
- 分科会D
- 8月20日(木)
- 16:30~17:30
- ワークショップ
コーオプ・カリキュラムの評価計画の作成
Creating an evaluation plan for a co-op curriculum
- ●Ms. Anne Marie Fannon, University of Waterloo Canada(カナダ)
- ●Ms. Erin Smith, University of Waterloo Canada(カナダ)
- ●Ms. Judene Pretti, University of Waterloo Canada(カナダ)
- 同時通訳
- 分科会D
- 8月20日(木)
- 16:30~17:30
- ワークショップ
南アフリカにおけるWILの枠組みと実践
~WILプログラムにおける官民連携:生産性原則を用い、工科大学における学生の就労準備教育の強化~
WORKPLACE-BASED LEARNING FRAMEWORK AND PRACTICES IN SOUTH AFRICA
-PUBLIC - COOPERATION IN WIL PROGRAMME: Using the principles of productivity to enhance students' work-preparedness at Universities of Technology
南アフリカにおけるJICAの教育支援事例。WILの事前プログラムの開発と実践。
- ●ダーバン工科大学 ●南アフリカ高等教育訓練省 ●南アフリカ産学連携教育協会 ●JICA(南アフリカ、日本)
8月21日(金)
- 分科会E
- 8月21日(金)
- 10:45~11:45
- ワークショップ
長岡技術科学大学の海外企業における実務訓練プログラム
International internship program to foreign industrial companies by Nagaoka University of Technology
- ●Dr. Masato Aketagawa, Nagaoka University of Technology Japan(日本)
- 同時通訳
- 分科会E
- 8月21日(金)
- 10:45~12:15
- ワークショップ
理工系学生向けコーオプ教育:ドレクセル大学、マサチューセッツ大学ローウェル校、東京工科大学におけるモデル
Cooperative Education in Engineering, Science and Technology: Models from Drexel University, University of Massachusetts Lowell & Tokyo University of Technology
- ●Mr. Peter Franks, Drexel University(米国)
- ●Mr. Gregory Denon, University of Massachusetts Lowell(米国)
- ●Prof. Yasuhiro Ohyama, Tokyo University of Technology(日本)